歴史と構造
日本語キーボードのエンターキーが破損するという現象はHPのDragonfly G1 G2 で多い症状なのですが、この機種ばかりが多いとは言えないのです。
それは不思議と純日本メーカーか?外資系メーカーか?で分かれてきます。
その構造を調べてみました。
強度の問題
要は日本語を知っているか、知らないかだと思います。
日本語キーボードのEnterキーはローマ字変換の時に文字を「決定」するキー時と改行で使います。
恐らく、日本語キーボードの中で一番押されるキーではないでしょうか?
そのキーの構造が他のキーと同じ構造では当然耐えられませんので、良く使うや大きなキートップには必ず「ワイヤー」が入って補強されているのです。
そのワイヤーの補強の考え方が原因だと思いますね。
キーボードはメーカーが作っているのはなく、キーボード専用サプライヤーの工場で製造されています。
ただ、海外のサプライヤーから聞く話では日本語キーボードの生産量など、英語キーボードに比べるとほんの僅からしいです
つまりワールドワイドで考えると外資メーカーの生産量の中で日本語モデルはほんの僅かということです。
世の中は英語モデルをベースにしたものですから、エンターキーは他のキー同様小さいキートップになっています。
つまりそんなに使わないからです。
こんな感じで日本語のShiftキーレベルです。Shiftキーより小さいです。
backspaceレベルですね(笑)
つまり日本以外はenterキーをそんなに使わないからです。
だからワイヤーの設定も軽視されてしまいます。
外資メーカー
では補強度合いを調べてみました。
これがDragonflyのG1、G2のエンターキーの裏側です。
マルの部分が良く破損する箇所ですね。なんの補強もありません。
つまりウィークポイントになっています。
そして下記はElitebook830 G5 G6 のエンターキーですが、同じHPですので構造はほぼ同じです。
これもエンターキー弱いです。
日本メーカー
それとは違って下記はVAIOのPCです。
VaioはSONYですので、日本から始まったPCメーカーです。
これは歴史がある旧東芝のdynabook Bシリーズのエンターキーです。
エンターキーのウィークポイントが補強されています。
全てのPCではありませんが、私が調べる限りでは日本メーカー、外資メーカーで大きく考え方が異なっていると感じます。
部品を扱っていると本当にそれが分かりますね。
外資メーカーはPCを消耗品と言いますので、修理して使うものではないのです。
ですから専門の修理子会社を作っていません。
全て委託契約です。
恐らく、DELLは以前日本ユニシスが修理を請け負っていましたし、HPは日立システムが修理を請け負っているはずです。
全部アウトソーシングの出来高払いなのでしょう。
それとは逆に旧東芝のdynabook社は自社の中に修理部門があります。富士通も同じ、NECも同じで修理部門を子会社化しています。
修理して使うのがパソコンという歴史がありますね。(外資の資本が入った今は分かりませんよ)
この考え方がスタンダードなのか?と言えば、そうではないと思いますが、どちらにしても2,3年は持って欲しいですね。
以上